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東海近辺のライフログ。
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最近は映画を見る機会が少なくなってる。
ドラマに至ってはほとんど見ないし、チラ見する程度。韓国で深夜によくやっている一回きりのB級ドラマとかはよく見てるけど。あれはありえないぐらい毎回性格の悪い女ばかりが出て来てかなり面白い。「面白い」の意味は、クオリティが高いという意味じゃなく、ツッコミどころ満載だったり、韓国人の気質がそのままに現われてるとこがとても楽しい、ということで。

昨日も夜遅くそんなドラマを見終えて、チャンネルを回しているとチョン・ジヒョンとパク・シニャンの出ている『四人の食卓』がやっていたので、観た。最初の場面を見てなかったのと、ストーリーがやや難解で理解度は完全ではなかったが、最後まで見た。

57174989_193.jpg『サマリア』とかでも思ったけど、どうして韓国ってああいう直接的な残虐シーンを好んで画面に映すんだろうね・・・。いつもそれは感じるんだけど、それはさておき。謎めかしさを残すホラーサスペンスな内容で、「怖さ」よりも「重さ」を感じた。

ジャンル自体はホラーとかサスペンスなんだろうけど、テーマの背景には「ムダン」という韓国の伝統的な巫女信仰がある。韓国は土着なシャーマニズムが強い国で、現在でもかなりの巫女が存在していて、宗教的活動を行っている。不幸があった家庭では巫女を家に呼んで、供養の儀式をする。その形態は色々だが、踊ったりお祓いをする以外に、巫女に神が憑依して、死んだ人間の言葉を代わりに語ったり、過去を霊視したりするという。日本にも憑霊型シャーマニズムがあるけど、あれに近いかもしれない。そういう前知識があったほうが映画が面白く観れると思う。

この作品では『猟奇的な彼女』とか『僕の彼女を紹介します』で有名なチョン・ジヒョンがそのシャーマンの娘役を演じている。チョン・ジヒョンは『猟奇的な彼女』のイメージを払拭するために、この映画への出演を決めたらしいが、巷で言われているほど「似合ってない」とは感じなかった。けだるい表情や演技は前から映画の中で見せていたし、違和感はなかった。ただ頑張ってはいるけど、ちょっとシナリオの役柄設定が複雑すぎるというか一貫してないイメージが残ったのは残念。

一方、チョン・ジヒョン目当てで見た人は、けっこう主人公のパク・シニャンが意外といい役者であることに気づくんじゃないかな。ここで相変わらずいい演技をしてるんだけど、個人的には「光っている」とは思えなかった。こちらは『パリの恋人』のイメージが強すぎるのかもしれない。スッキリしない性格の人物を演じていることにもどかしさを感じた。ただ、彼のどっちつかずの判断がラストの悲劇を生み、それが映画の味になっているので、それを考えると評価すべき演技だったのかもしれない。

映画のテーマが重過ぎたので、ちゃんと理解するためにもう一度見ようという気にはならなかった。ただ、妙に斜に構えた作品が多い邦画と違って、韓国映画のリアルで人間の内面えぐるような作風には惹かれた。過激な演出と俳優の演技力で見ているものを引き込むという点で、『オールド・ボーイ』と共通点があるような気もした。

チョン・ジヒョンとパク・シニャンの二人が主役を演じるのはこれが二度目で、前に「ホワイトバレンタイン」という作品があるみたい。この映画を見たあとは、そっちを見てモヤモヤした気持ちを吹き飛ばしたいなと思ったり。
 
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