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東海近辺のライフログ。
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ジュエルスを観させてもらった。結果はこちらで
お目当ては、やはりメインの石岡沙織 vs 藤井恵戦。個人的にはこの試合に向けて主催者が“世代交代”と煽るほどの機運の高まりを感じられておらず、どちらかというと藤井選手が石岡選手に胸を貸す“チャレンジマッチ”という印象を持っていた。だが、実際に試合を観てみると、こちらが勝手に抱いていたイメージを覆す白熱した試合となった。
 

IMG_8974.jpg石岡選手はかなり藤井恵対策を積んでいたのだろう。タックルに来られてもしっかりスプロールで切っていたし、組みつかれても立ちレスで脇を差してグラウンドの展開を最小限に抑えていた。しかし、そうした相手が練ってきた対策の上を行ったのが、「打撃でも一歩も打ち負けない」という気迫にあふれた藤井選手のスタンドの打撃だった。
 

むしろ石岡選手のほうが気押されているイメージすら抱いてしまったほどだ。相手の土俵で精神的な優位を一切与えなかった藤井選手の、勝ちへの貪欲さこそが女子格闘技界において“孤高の先駆者”と呼ばれる所以なのだろう。
 

けれども石岡選手はこの試合を通して、近い将来、本当に藤井選手たちに“世代交代”を突き付けるファイターになりうる可能性を見せてくれた。藤井選手と闘って負けはしたが、いまはそうした結果よりも、遥かに得られる経験のほうが大きいに違いない。
 

fujii.jpg大会後、sherdogの某記者は「この試合は藤井選手にとってリスクしかない試合。よく受けたね」という感想を漏らしていたが、藤井選手にとっては確かに勝って当たり前かもしれないが、そういう環境の中で「むしろ自分に勝ってほしい」と藤井選手が言った言葉を忘れず、石岡選手はまた自分を磨いていってほしい。
 

男ほどの激しい言葉のやりとりがあるわけではないが、この試合には藤井選手の、相手を包み込むような思いと勝ちを手にするために必要な意欲が存分に込められていた。女子格闘技の魅力とは、本能的に勇猛果敢に攻めまくる男子格闘技の世界とは一風違って、こうした側面のことを言うのかもしれない、そう思いながら帰途に着いた。
 

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