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東海近辺のライフログ。
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【あらすじ】
『ブラック・スワン』で本年度アカデミー賞主演女優賞を受賞したナタリー・ポートマンの最新作で、主演と製作総指揮を務めたヒューマン・ドラマ。“略奪女“のレッテルを貼られ、幸せのゴールを見失ってしまった主人公が、自分らしい愛の形を見つける物語。

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先週からのギンレイ@飯田橋はナタリー・ポートマン祭りで、彼女が主演の『水曜日のエミリア』と『ブラック・スワン』が同時公開されていたので観てきた。

以下、『水曜日のエミリア』を観た感想。

結末がありきたりじゃないのが現実的でむしろ好感が持てたんだけど、ポートマン扮する主人公のエミリアのいいところが少なかったのが気になった。

旦那のジャックは最後に我が子を守るためにエミリアと別れることを選択するけれども、ずっとエミリアを必死でかばおうとするし、悪役にしか見えない前妻キャロリンもビシッと最後には決めてくれるし、継子のウィリアムも、後妻のエミリアに歩み寄ろうとする姿が見えて徐々に感が持てるようになる。また、エミリアの父も過去の自分の過ちを見据えながら娘や家族に正直であろうとするし、彼女の母は常に寛大で主人公の味方だ。

なのに主人公エミリアのいいシーンが……少ないんだよね。

自ら招いたこととはいえ、タフなシチュエーションの中で自分らしく頑張ろうとする彼女は魅力的な人物だと思うんだけど、そこがうまく描かれていない。キャロリンの過保護で過干渉な教育方針とは違い、自然で逞しくウィリアムを育てようとする彼女の教育方針もどこか中途半端だし、昔、浮気をして離婚した父をまったく受け入れず激しく罵ることで、略奪してまで結婚した旦那を間接的に攻撃するなど、見方によっては他人の家庭を引き裂いて略奪したうえに、やりたい放題して挙句には追い出される女と見えなくもない。

自分の初めて子どもが産まれてすぐ亡くなったという不運もそうだけど、確かに現実社会ってすんなり物事が運ばないんだけど、あらためてそれを映画で見せられてもなあ。

いちおう映画の最後には旦那や継子と以前より素直に交流できるようになっていたし、自分の子どもの死因を巡ってお互いにちゃんと向き合った前妻キャロリンが妊娠・再婚したことで、彼女とも険悪ムードはなくなっていた。典型的ではないにしろ状況が好転して終わったので、一種のハッピーエンドと言えるのかもしれない。それでもかなり弱火だけど。

「こんな映画見ちゃいけない」なんて批評する人もいるようだが、僕はそこまでは思わないにしても、ぶっちゃけ別にドラマでやればよかったんじゃね? とは感じた。
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