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東海近辺のライフログ。
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8月15日に旗揚げを予定している韓国の新MMAイベントFMC(Fighting Mixed Combative)。旗揚げ戦にはマーク・ハント、エメリヤーエンコ・アレキサンダー、ブラゴイ・イワノフ、チェ・ムベといったファイターを出場させると豪語していたが、イワノフは8月2日の『戦極』への参戦が決定。期待していたマーク・ハントは『DREAM.9』のスーパーハルクトーナメント一回戦でゲガール・ムサシにいいところなく敗退してしまった。

マーク・ハントのギャラは決して安くないので、まさかFMCが本気で呼ぶとは思っていなかったが、韓国の複数の格闘技会関係者からの情報によると、FMC関係者はハントが出場する5.26『DREAM.9』横浜アリーナ大会のために来日して会場入りしていたらしく、ハントの敗戦を見てかなり動揺していたという。ハントの敗戦、イワノフの8.2『戦極』参戦もあり、FMCの旗揚げを9月に大会を延期する可能性も出ている ようだ。

海外の報道では、9月29日にFMCでイワノフ vs アレキの試合を行なうという報道があるが、韓国ではこの件に関する報道は一切なし。7月4日には、アマチュア大会『DREAD』を開催するという情報もあったが、いまだ公式HPなども見つけられず。ただし、韓国の格闘技界のインサイダー情報によると、8.15の日韓対抗戦用に某選手の獲得に動いているという情報もあるので、まるっきり何もしていないというわけではなさそう。

ライバル団体の『武神』のスポークスマン、キム・ボムソク氏も「FMCにもうまくいってほしい。韓国格闘技界を盛り上げてほしいよ」と成功を願っていたが、はたしてどうなるのか……? 

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『武神』でもうひとつ話題になっていたカードがこれ。
■武神ルール3分3R
○ クォン・ミンソク[3R終了 判定3-0]クォン・アソル ×

IMG_8258.jpgHIROYAとの対戦経験があるクォン・ミンソクは、“オルチャン”(韓国語でイケメン)というニックネームが示すようにかわいらしい顔をしているが、韓国期待の本格派。いまでも鬼のように強い忠武ジム(韓国メジロジム)のチェ・ヨンジェ館長がビシビシ鍛えている。対するクォン・アソルは『戦極』や『HERO’S KOREA』などに参戦経験のあるMMAファイター。テクニカルではないが、圧力をかけて荒々しく前に出ていくストライカーだ。スピリットMCでは70級の主力ファイター。同じく『戦極』に参戦経験のあるイ・グァンヒのライバルだ。

韓国にクォンという姓は一つしかないので、必然的に両者は親戚同士なのだが、試合前から口が悪いことで有名なクォン・アソルは、徹底的にミンソクを挑発。過剰な発言はほとんどしないミンソクはこれに乗らず、マイペースに受け答えするなど、両者は好対照な性格。

また、両者はファイトスタイルもまったく正反対。テクニックに裏打ちされた華麗なキックボクシングを得意とするミンソクに対し、小細工は一切なしのパチバチファイトが信条のアソル。当然、試合ではアソルがペースを乱そうとして乱打戦に持ち込もうとするが、ミンソクは相手が前に出てくると横にいなしたり、ローで出足を止め、隙があればハイキックをブチ込むなど、多彩で高度な技術でアソルを翻弄。

中盤、アソルの金的がミンソクに入ったが、リプレイを見たアソルは「入ってないじゃないか」と激怒。しかし、これはカメラの角度が悪かっただけでリングサイドからは金的に入っているのがハッキリ見えた。荒削りなのはアソルのいいところだが、こうした些細なことで集中力を切らせると試合ではそれがマイナスに働く。試合全体を通してアソルはアグレッシブに闘い、できることはやったが、ミンソクは随所で効果的な打撃を上下に散らして打ち分け、ポイントを確実に奪っていった。

New14.jpg判定3-0という結果を疑問を持った人もいるかもしれないが、キックボクシングの試合としてはミンソクの完勝と言える内容だった。ハン・スーファン vs キム・セギの試合とは違い、アソルのMMA的な試合ペースに持ち込ませなかったミンソクの技術の高さが光った。アソルはこの試合の経験を活かしてMMAでもっと試合をしてほしい。
 

6.7『武神』で、気になった試合をいくつかピックアップ。

■武神ルール3分3R
○ ハン・スーファン[3R終了 判定2-0]キム・セギ ×

22222.jpg『K-1 MAX KOREA』で、ヴァージル・カラコダに勝利したことのあるキム・セギは朴訥とした雰囲気だが、コミカルなしゃべりや入場でもコスプレで登場するなど、茶目っ気のあるファイター。試合は乱打戦でもガッツを失わず、前に出まくるファイター。対するハン・スーファンはご存知、DEEPの前ライト級王者で中尾受太郎、三島☆ド根性ノ助、横田一則をKOしているという韓国の剛腕MMAファイター。

K-1、MMAと別ジャンルを主戦場とする両者だが、じつはクラブファイトの『Gimme5』で両者は対戦経験があり、このときはハン・スーファンがキム・セギから失神KOで勝利している。両者ともに、韓国でも屈指のハードパンチャーだけに、韓国の格闘技ファンからは大きく注目を浴びていた試合だった。

試合が始まると、カウンターパンチャーのハン・スーファンは隙を見てキム・セギに重いパンチを当て、コーナー際では怒涛のラッシュを繰り出すなど、試合の主導権を握る。逆にキム・セギはMMAファイター独特の間合いがやりにくそう。

だが、3Rになると若干疲れが出たスーファンに対し、キム・セギはローキックを主体にペースを取り戻し、果敢に前に出て攻勢に出る。だが勝負は判定決着へ。個人的には本戦ドロー、延長戦でもいいかな、という内容だったが、ジャッジは2-0でハン・スーファンを支持。キム・セギはこの試合の規定体重をクリアできなかったことで、減点が出されており、それが判定に響いたようだ。韓国でイム・チビン、イ・スファンに続く位置につけるキム・セギだが、MMAファイターに2連敗を喫した形となった。

trew.jpg試合後、ハン・スーファンは「魔裟斗でもイム・チビンでもOK」とコメントしたが、スーファンは『戦極』に参戦中。魔裟斗は論外だが、イム・チビンも『武神』のライバルプロモーションであるFEG KOREAの契約選手。現時点でこの試合が実現する可能性は限りなく低い。現実的な話をすると、ハン・スーファンは『戦極』でまだ一試合契約が残っているという。個人的には北岡悟とやる前に、同じストライカーである廣田瑞人とやってほしかった。横田目線で言えば、DEEPで一度負けているので横田 vs ハン・スーファンならやる意義はあるかもしれない。問題は、それは『戦極』でなくてもDEEPで観られそうだという点。

ちなみに、スーファンの所属するTEAM FORCEのトレーナーによると、スーファンは65キロにも落とせるようなので、将来的にはフェザー級に落としてきたらいまよりもっと恐ろしい存在になると思うのだが……。

lims.jpg『NEOFIGHT12』で最も迫力あるファイトはヘビー級のイム・ジュンス vs キム・ジフンの一戦。両者は一歩も引かない打撃戦を展開し、会場から大歓声を浴びた。

勝ったイム・ジュンスは、韓国プロレスの大スター(?)イ・ワンピョの下でプロレスラーとして活躍していたという韓国では珍しい経歴の持ち主。柔道の経験もあり、打撃も筋がいいため、韓国では早くからヘビー級の有望株として期待されていたが、『HERO’S KOREA』やMARS、DEEPといった国際戦の舞台では実力を発揮できず、最近は5連敗中だった。

ちなみに04年のスピリットMCでは無差別級トーナメント一回戦で、元真武館空手の奥田正勝と闘い、試合中に「足が痛いから」という理由でタイムストップを要求し、レフェリーもこれに応じるという珍事件を起こした張本人でもある(結果もイムの疑惑の判定勝ち)。また、昨年は『DEEP37』でハマーに足関節で逆転負けを喫している。

だが、『NEOFIGHT12』では鋭く重い打撃を繰り出し、コンビネーションにアッパーを組み入れ、KTTのブルファイター、キム・ジフンとの猛烈な打撃戦を制し、最後は豪快なヒザ蹴りで失神KO勝利を奪った。

7月16日には中国のART OF WAR(日本人との対戦が予定されているとか)に出場する予定というイム・ジュンス。今度は「海外では勝てない」というジンクスを打ち破ることができるか? 

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■イム・ジュンス/LIM JUN SOO
身長:186センチ
体重:115キロ
バックボーン:プロレス
MMA戦績:4勝6敗
主なタイトル:05年WXF世界選手権準優勝
 

『NEOFIGHT12』で印象に残った選手をもう少し紹介。

seo23.jpgウェルター級(73キロ以下)ワンデイトーナメントで優勝したコリアン・トップチーム(以下KTT)のソ・ドゥウォン(28歳)は、ようやく本来の身体のサイズに合った階級に落としてきたからか、いい選手になっていた。

KTTではチームの副将を任されているソ・ドゥウォンは、早い段階からチームに所属している。それだけにファイトスタイルもレスリングをベースとして打撃で前に前に出るKTT的な色合いの強い選手。大流血となる裂傷を負っても、まったく闘志が衰えないばかりか、「絶対やれる! 止めないでくれ!」とドクターに食ってかかるほど、負けん気の強いファイターだ。

初めて仮の試合を観たのは、05年の『スピリットMC 7』かな。当時はまだ85キロぐらいの体格でヘビー級の相手をテイクダウンして圧倒していた。その後、ウェルター級まで落として闘っていたものの結果が出ていなかった。日本ではDEEPで長南亮や池本誠知と闘っているが、ともに1Rで敗退している。今回の適正体重と思われる73キロ級のトーナメントで初のタイトルを手にして、本人も手ごたえを感じたのではないだろうか。

動きにもキレがでて、鋭いローキックやヒザ蹴りがうまくなっているのが印象的だった。胸に豪快なタトゥーを入れてインパクトが増していたし、髪型が秋山成勲に似ていることから“リトル秋山”といった風貌になっていた。KTTのコーチの話では70キロでも闘えるということなので、今後はライト級での活躍が期待できそうだ。

aadad.jpg
■ソ・ドゥウォン/SEO DOO WON
所属:コリアン・トップチーム
身長:170センチ
体重:73キロ
バックボーン:レスリング
MMA戦績:6勝6敗
主なタイトル:『ネオファイト12』ウェルター級ワンデイトーナメント王者

話はまたネオファイト。ひさしぶりの韓国大会ということもあり、現地取材を試みた。6.4『NEOFIGHT12』は関係者もいることだし、試合開始一時間前には会場に行こうと思って準備していた。開催場所については“ソウル市内のテクノマート”ということはわかっていたが、場所がうろ覚えだったので、韓国の格闘技関係者に電話で聞いた場所に行ってみると、どうやらまったく違う場所のテクノマートを教えられていたらしく、散々探した挙句、その会場からは一時間以上も離れた別のテクノマートで大会が開催されているということが判明。

ひさしぶりの渡韓だったが、なんという韓国ワールド。してやられてしまった感アリアリだが、ここは韓国。自分の目でしっかり場所を確認しなかった自分が悪い。そこから急遽、別会場に直行したものの、会場に到着したときには大会はかなり進んでおり、ちょうど第4試合の女子キックの試合が始まるところだった。

ガーーーン。取材のお目当てにしていた花澤大介13選手の試合(第2試合)は、すでに終わっていたのだった。韓国の記者にどんな試合だったか聞くと、「1Rはハナザワがテイクダウンをたくさん奪ったけど、2Rはちょっとバテたかな。打撃をもらって判定で負けちゃったよ」とのこと。判定は妥当だったのか不安になったので聞いてみると、「確かに微妙ではあったけど、大騒ぎするほどおかしいものではなかったよ」という答えだった。

だが、それはあくまでも韓国人の感じる判定についての感想だ。どこの国でも多かれ少なかれ、ホームタウンデシジョンというものはある。大会終了後、花澤選手とセコンドの方がいたので、話を聞いてみると、判定についてもそうだが、何よりもルールに面食らったようだ。そう、ネオファイトは異常に寝技のブレイクが早い団体で、かつては寝技30秒ルールを設けていた団体でもある。

IMG_7162.jpgaadad.jpgパスガードしてすぐにブレイクをかけられたものもあったという。花澤選手のセコンドはネット上で話題となった合気道の達人・柳龍拳と闘って勝利した岩倉豪さんだった。岩倉さんは寝技の攻防にまるで理解のないレフェリングとジャッジに対して「こんなの見たことないですよ」と憤慨していた。

上記の事情によって自分は試合が見られなかったので、韓国で6月20日に放送されるというネオファイトの中継を見るまでなんとも言えないが、事前にブレイクの早いルールに聞かされていたら、多少展開は変わっていたかもしれない。寝技の得意な花澤選手にとっては、残念な結果となったが、海外でのムチャな仕打ちというのは韓国に限らず、どこにでも起こりうること。これを糧に、プロ選手としてさらに成長していってほしいと思う。逆に、ネオファイトはいい加減、グラウンド攻防の流れを理解した合理的なレフェリングを心がけてほしい。

帰国後、花澤選手のセンコドの岩倉さんがこの試合のビデオの一部と観戦記を「EAST-END」というサイトに掲載している。そこでは花澤選手の試合の動画も見られるようになっている。花澤選手サイドは、今回対戦したKTTのソ・ドゥウォン選手とはパンクラスのリングで再戦を望んでいるという話もあるという。パンクラスとネオファイトはずっと交流関係にあり、タイミングさえ合えばリマッチも可能だろう。

IMG_6736.jpgちょっと話はさかのぼるが、6.4 ネオファイトでは格闘技界では珍しい3対3のチーム対抗戦が行なわれた。1Rごとに対戦相手が変わっていって判定も3Rトータルで行ない、チームの勝利を決めるというもの。ネオファイトはさらに、この中に打撃ルールもミックス(笑)。中には一本勝ちのラウンドや判定にもつれ込んだラウンドもあり、それを3Rトータルでジャッジするのはややこしいが、要は勝ち抜かない柔道の団体戦のようなものだ。

この対抗戦はチーム・マックス vs 藝人(イェイン)MMAというチーム同士の戦いだったが、印象に残ったのはボッコボコの殴り合いになった第2試合の立ち技打撃マッチ。韓国格闘技関係者が「これは相手をつかまないドン・フライ vs 高山善廣ですね」と言っていたが、試合する機会のなかった韓国人の心の叫びが聞こえてくるかのような気迫の入った試合で、会場も大盛り上がり。こういう後先考えない試合をする選手を第一試合でドンドン使えば、ほかの大会にもいい起爆剤となるだろう。

試合の機会が少ない韓国で、新人の選手に経験を積ませるのが目的というこのチーム対抗戦。どうせなら全員の体重を近くして勝ち抜き戦とかにしてもおもしろいかもね……って、それじゃあ、まるっきりリングスの国別対抗戦じゃん! ……そういえば、チーム対抗戦って11年前の1998年にリングスが盛大にやってたね。あれは早すぎた試みだったんだな。無差別の対抗戦で先鋒がスーパーヘビー級のタリエルとか、いま考えるとありえない光景が続出した大会だった(詳細は各自調査)。

リングス同様、寝技のブレイクが異常に速いネオファイトは、かつてブランドン・リー・ヒンクルも参戦しており、パンクラスの渡辺大介との対戦も実現させている。大会を開けば毎回レフェリング問題などでバッシングされるのに、しぶとく生き延びている不思議な団体である。

※※※おまけ※※※

IMG_6891.jpgijohiygu.jpgIMG_6892.jpgIMG_6987.jpg




 




 

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