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2本目は『ザ・ファイター』(2010年米国)。
予告編はこちら
現代版『ロッキー』シリーズの家族愛編といった内容。
主役は将来有望な片田舎のボクサー。しかし、彼の周囲には問題のある人間がわんさかいた。過去の栄光にしがみつき、現在はヤク中毒の兄貴、自分の主観を押しつけるだけの母親、傍でギャーギャーと無責任で排他的な罵詈雑言を投げつける七人姉妹、そういう家族を見下して切り捨てようとする主人公の彼女など……。まともなのは、いつも弟のことを心から理解しようとする立場の弱い親父ぐらいのもの。
最後には対立していた主人公の彼女と主人公の家族が和解・協力して主人公は世界王者になるという物語なのだが、実話に基づいているからなのか、脇が甘い脚本だったのがやや残念。最終的に全員が和解してハッピーエンドに向かうのはいい。地に落ちたかつての英雄(兄貴)の名誉回復と家族との和解は見られたが、変わったのはヤク中の兄貴だけ。
あんなに醜かった母親は何も変わっていないし、7人姉妹も同様。兄貴に歩み寄られた分、主人公の彼女はそれを受け入れはしたが、さほど劇的な変化でもなかった。そういう意味では物語が家族愛をテーマとしているのに、ドラマチックな展開がなかったという意味で、やや肩透かし。
ただ、肝心のボクシングシーンはなかなかの迫力で、主人公役を演じたマーク・ウォールバーグはリアリティのある演技をしっかり披露。そのことが作品に重みを加えている。実際にウォールバーグは自分が映画に出演してもらったギャラよりも50万ドルも多い額をトレーナーに支払ったとか。
シナリオがもう少しよければ、なかなかの名作になるのになあ。インファイターとして歴史に名を残すアルツロ・ガッティ(UFC社長のダナ・ホワイトも大好き)と死闘を繰り広げたミッキー・ウォードの成り上がるまでの半生だからこそ、丁寧に描いてほしかった気もする。
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