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東海近辺のライフログ。
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日本に帰国してから、一時期ブログ禁止令が出ていたこともあって、
ブログを書くのは自粛していた。

いまとなってはそういう縛りはないので、いろんなところでブログを作っていた。

fc2、excite、sonet、自己ドメインを使ったブログ、最近ではmixiページもブログ
代わりに書いていた。そのほかにはflickrにfotologueなんかの写真サイトなんかも
あるけど、なんとなく続かず。

どれもホームという感じがしないからか。

「友人にやれよ」と言われたので、まあやるかと。
せっかく自分のドメインがあるんだから、そっちでやってやろうかなと思って作ってみた。



いつまで続くかねえ
 
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ほぼ飯田橋ギンレイで観てきた映画のメモ的な感じになるはずのこのコーナー。基本的にネタばれあり、あらすじカットの自分メモ的な扱いで更新する予定。

昨日観た一本目は『127時間』(2010年米国)。

トレイラーはこちら。


邦画にはよく舞台演劇から映画化された作品がけっこうある。そういった作品には場面転換の必要のない密室での物語、登場人物の少なさといった特徴があるものだが、この『127時間』は、所謂密室芸を究極にまで推し進めた作品といえる。
 

なにせ、映画に登場する人物は一人しかいない。必要なのは大自然とその中に閉じ込められた主人公アーロンだけ。ただ、たったそれだけ環境でも非常に緊張感があり、追いつめられた人間がどのように感情を変化させていくのか、自暴自棄と後悔、生きるために取らざる得ない激痛を伴う決断……。


この作品は、人間の実生活では抽象化されているはずの問題群を顕在化したメッセージ性の強い内容になっている。ただ、やはり“激痛”を喚起させるシーンで、好き嫌いは分かれる。見続けていくと少しずつ慣れてくるのだが、クライマックスでは正視に耐えかねる場面も出てくる。しかし、個人的にはその“激痛”こそがこの映画の肝だと思う。


実話に基づいた話だというが、観る者に訴えかけるのは「あなたはいつ死んでもいいように、後悔なく生きているのか?」というシンプルなメッセージだ。大事であることは重々承知しつつも、つい家族や大切な人を疎かにしたり、面倒な問題を先送りすることは、どんな人にでもあることだ。


けれども、そんな小さなことを積み重ねていくと、いつか強烈なしっぺ返しが訪れる。それが“転落”であり、はまり込んだ泥沼からは“激痛”ともなう決断が必要で、生命にも等しい“代償”を支払い“帰還”しなければならない。


主役のジェームス・フランコは90分ほどのあいだ、出ずっぱりで極限の感情を炸裂させる好演を披露している。飽きずに映画が見られたのは彼の力が大きかった。なかなかの力作だった。

2本目は『ザ・ファイター』(2010年米国)。

予告編はこちら

現代版『ロッキー』シリーズの家族愛編といった内容。

主役は将来有望な片田舎のボクサー。しかし、彼の周囲には問題のある人間がわんさかいた。過去の栄光にしがみつき、現在はヤク中毒の兄貴、自分の主観を押しつけるだけの母親、傍でギャーギャーと無責任で排他的な罵詈雑言を投げつける七人姉妹、そういう家族を見下して切り捨てようとする主人公の彼女など……。まともなのは、いつも弟のことを心から理解しようとする立場の弱い親父ぐらいのもの。
 

最後には対立していた主人公の彼女と主人公の家族が和解・協力して主人公は世界王者になるという物語なのだが、実話に基づいているからなのか、脇が甘い脚本だったのがやや残念。最終的に全員が和解してハッピーエンドに向かうのはいい。地に落ちたかつての英雄(兄貴)の名誉回復と家族との和解は見られたが、変わったのはヤク中の兄貴だけ。


あんなに醜かった母親は何も変わっていないし、7人姉妹も同様。兄貴に歩み寄られた分、主人公の彼女はそれを受け入れはしたが、さほど劇的な変化でもなかった。そういう意味では物語が家族愛をテーマとしているのに、ドラマチックな展開がなかったという意味で、やや肩透かし。


ただ、肝心のボクシングシーンはなかなかの迫力で、主人公役を演じたマーク・ウォールバーグはリアリティのある演技をしっかり披露。そのことが作品に重みを加えている。実際にウォールバーグは自分が映画に出演してもらったギャラよりも50万ドルも多い額をトレーナーに支払ったとか。


シナリオがもう少しよければ、なかなかの名作になるのになあ。インファイターとして歴史に名を残すアルツロ・ガッティ(UFC社長のダナ・ホワイトも大好き)と死闘を繰り広げたミッキー・ウォードの成り上がるまでの半生だからこそ、丁寧に描いてほしかった気もする。


久しぶりに万年筆を買った。

1771424023_157.jpg最近になって本を出すようになり、昔いろいろお世話になった人に献本する際に、本だけを送るわけにもいかず、またワードで書いた文章をプリントアウトして同封するのもどうかと思い、手書きの手紙を書く機会が増えた。

物の扱い方が悪く、大事なものでも平気でよく失くす自分ではあるが、万年筆には少し思い出がある。

高校、大学、韓国留学時代には電子メールや携帯メールなどがなかったので、遠方にいる人には手紙を書いていた。高校になってから、とくにキレイな字を書く人に憧れるようになり、できるだけ字をきれいにすることを目指そうとした。誰にも教わったことはなく、いまでも自分が納得できるようなレベルの字にはなってはいないが、少なくとも高校時代の日課としていた日記などで、毎日練習はした。そして、誰かに手紙を書くのが、当時の自分の“本番”でもあった。

当時、日記を書くときは、その日の内にちゃんと時間をとって、できるだけキレイな字で、意味ある内容を記すことを課していたので、少しずつではあるが上達はしていった。

ただ、キレイに字を書こうとすると、自分の技術の問題もあるのだが、(というか、技術がないからこそなのだろうが)道具の部分がしっくりいかない。ボールペンではペンが滑りすぎる、鉛筆は書きやすいが、手紙や清書には適さない。またサインペンでは太すぎるし、まとまった量を書けない。水性のボールペンは良いものもあるが、当たり外れが大きいし、500円ぐらいする極細ペンは使い勝手がいいものはあるが、先っぽの玉が外れてすぐに使えなくなるという問題もある……といった具合で、常に一定して“使える”ペンは少なかった。

そんな中で愛用するようになったのが、母が使っていた万年筆だった。万年筆好きの母がカートリッジ式のインクを入れ替えたり、ビンに入ったインクを吸い上げて使っているのを見て、子ども心ながらに憧れのようなものを感じたのだ。

最初は安物で、もういまは使っていない万年筆をねだって譲ってもらった。とにかくインクを早く取り変えたくて、毎日いつもいつも万年筆を使いまくった。書き方も針の向きを逆さにして書いたり、斜めにしたり、自分なりの書きやすさを追求するのも楽しかった。

そして何よりも気に入ったのは、やはり書きやすいということだ。万年筆は使い慣れてくると“使い捨て”ではなく、ずっと入れ替えながら使えるので、愛着が湧いてくるし、自分の“相棒”のような気持ちさえ抱くようになった。たった数百円の万年筆にである。

万年筆を大事に使っている自分を見て、大学に入学するとき、母はパーカーの1万円ぐらいする万年筆を買ってくれた。ピカピカの万年筆には重みがあったし、安物の万年筆よりもインクの出方が違っていた。最初は書きにくかったのだが、インクの出方もその筆だけが持つ“個性”のように感じて、ますます万年筆が好きになった。

その後は自分でインクを吸い取る方式の万年筆を買ったりするようになったのだが、大学に入ってからは次第に手紙を書く機会が減り、電子メールの時代が訪れてからは、手で字を書く機会はほとんどなくなった。

こうして過去を振り返ると、もう15年ぐらいは万年筆とは無縁な生活になっていたし、手紙も手では書かなくなっていた。

けれども、最近また自分の手で手紙を書くようになったからか、手書きの手紙をもらうとすごく嬉しいと感じる。パソコンでもらうメールはクリックするだけだし、そこにドキドキがあったとしても、ほんの一瞬で終わってしまう。

実際の手紙だと、到着してから封筒に入っている便箋を取り出すときの高揚感、手紙を読んでいるときに訪れる心の純粋さを強く感じる。それらの感覚は電子メールでは感じられないものだ。読んでいると、書いた人の気持ちが字に乗り移っているのを感じるし、その気持ちが愛おしく感じる。読者の方からもらう応援や感謝の手紙なども、自分とは面識のない人からの手紙なのに、凄く嬉しいのだ。

もう中年といわれる歳になり、自分の大事な気持ちを伝えるときのことを考えると、それが電子メールでいいのだろうかと思う。単に手で手紙を書けばいいという意味ではなく、実際に自分の手で紙の上に気持ちを刷り込んでゆく、その作業には人を誠実にさせる過程があるような気がする。

この先、親や本当にお世話になった人に、自分の心からの感謝を伝えたいときがあるはずだ。そんな場面を思い浮かべると、口で伝えるのとは違った形で文字にしてずっと自分の気持ちを形に残したいと思う。そして、そのときに使うのは自分の心からの言葉と気持ちをともに刻み続けてきた“相棒”の万年筆であればいいとも思ったりする。

物をよく失くす自分の性格では“万年筆”どころか“一年筆”にならないか心配ではあるけれど、思い立ったが吉日。なくしてはならないもの、大事にしたいものを常に傍らに抱いて過ごすことの大切さ、それを学ぶ機会が来ているんだと思う。

自分のいる事務所の横には、60歳ぐらいのダンディなオジサマがいるのだが、万年筆LOVEだった自分の昔の話を口にしたら、「私も万年筆が好きでね……」と言いつつ、もう何十年も使っている色んな万年筆を取り出し、ひとつひとつの万年筆にある思い出を話してくれた。

いつの間にか、いまの書を編むことが自分の仕事になっているけれど、仕事でも実際の生活でも、言葉に気持ちを乗せて刻む過程を大事にしながら、また新たに歩み始めたいと思う。




とりあえず“三年筆”にするところから頑張りますw
 
実はマンガのヘビーリーダー。過去のものも現在のものも、常にそこそこ読んでる。iPadを手に入れてからは自転車以外の通退勤時に読む頻度が高まってる。とくに旅行中なんかはあると非常に便利。ちなみにiPadで使ってるアプリはCloudReaders。

忘れないようにメモ。以下は今年2月以降に読んだマンガ評。よかったものだけ短めのレビューつきで紹介。

【ふたつのスピカ】完結
「SFモノに外しなし」を証明する作品。最初は絵に抵抗感がややあったが、ストーリーがしっかりしているので気にならずに進めた。基本、鬱マンガで長く読んでると気分が落ちてくるのが難点。SFがテーマだが、自己と友人を受け入れながらみんな成長していくという青春・友情・努力がメインテーマ。それを作者の中学生的な青臭さで描き切るのが、この作品の特徴。後半に登場人物が同じ病気で死んだり、つらい過去が明らかになってさらに鬱展開に。主人公にさほど魅力はないが、脇役がいいしてる(とくに府中野くん)。
俺的SF作順位は、度胸星>プラネテス>宇宙兄弟(連載中)>ふたつのスピカ>ムーンライト・マイル(まだ読んでるとこ)。並べてみると、キャラ設定、密室訓練の独創性、宇宙環境での壮大なドラマと期待感で度胸星が群を抜いている。連載打ち切りが悔やまれる名作。

【お茶にごす。】完結
ヤンキーの目指すべき道を矛盾なく、恋愛、茶道というテーマをうまく組み合わせて昇華してる。キャラの設定やテーマ、ドラマチックなエンディング、今までの西森作の中ではピカイチ。個人的に西森博之の最高作に認定。読みやすくて何度も読んだ。読みやすくて何度も読み返した。今年、新たに読んだ作品ではかなり好きな部類に入る。

【黒博物館スプリンガルド】完結
うしおととらの作者・藤田和日郎の読み切り作品(単行本1巻のみ)。全然期待してなかったが、結論から言うと、ビックリするほどいい作品だった。中世の猟奇的な都市伝説をモチーフにして、起承転結のしっかりした物語を完結させているのが素晴らしい。キャラの設定、世界観、作品性の完成度高さはかなりのもの。かといって作者の他の作品のクオリティはマチマチのようだが。うしおととら当時よりも画力が上がっていたのにも驚いた。

【信長協奏曲】連載中
4巻まで読了。タイムスリップ系歴史マンガで設定は平凡だが、ジワジワくる魅力がある。こんなに感情の起伏が薄く、普通っぽい信長はマンガ史上初めてだろう。だけれども、現代的なまったり感のある信長もなんだか魅力的。ただし、それは作家の描き出したものというより、歴史上の信長が持つ発想の柔軟さ、先進的で革新的な人間像のおかげのような気もする。でもまあ、色んなところにちりばめられた伏線を想像しながら先読みして楽しんでいるので、それなりにいい作品なのだと思う。

※以下、寸評のみ
【うさぎドロップ】完結
ラスト1巻のまとめ方は納得しないが、うまくまとめたと言えなくもない。前半はかなり好き。現在アニメもノイタミナ枠で放送中だが、こちらも原作に忠実で愛情があって◎

【夏目友人帳】連載中
一読していい作品とわかる。ホロリともする。でも読んでると、陰湿に人を追い込む描写がよく出てくるのでガチで鬱になる。続けて長くは読めない。こちらも現在アニメで放送中。少女マンガタッチだけど、男でも抵抗なく読める。

【巨娘】未完
1巻だけで未完のまま終わっいてるが、こういう豪快女傑伝ってけっこう好きかもと思った。この作者の作品はもっと読みたいので、次は「からん」を読むつもり。

【モンタージュ】連載中
4巻まで読了。三億円事件を基にしたフィクション。ストーリーは○だけど、グジャグジャした展開になりつつあり、先を読む気は薄れてきた。

【わにとかげぎす】
古谷実の作品って読むと、心がザワザワする作品が多い。大事な者が途中でグチャグチャにされそうな恐怖感があって。でも大抵そうはならず、なぜか美人で性格のいい子がダメ男に惚れるというモテないダメ男感涙の展開が用意されている。しがてらと展開が酷似していて感情移入はできずじまい。△

【べるぜバブ】
なぜ読み始めたかがわからない。アホくさいが読めなくはない△

 


出ましたよ。
会社がこれで復興したとは言えんが、第一歩ということで。
仕事が充実していないと、書くこともないな。
会社が残っただけでも幸いなんだろうけど、
今の状況をずっと続けるわけにもいかない。

さてどうしたものか。
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元『kamipro』編集部員。現在は東京を脱出して三重県在住。フリーライター、通翻訳業は継続中。
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