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東海近辺のライフログ。
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※※※※※※以下『MFIGHT』から引用※※※※※※

『RYOのイカサマ師日記5』“韓国格闘技と日本格闘技の差”

■オレの考える日本社会、在日同胞
オレは在日韓国人、いわゆる“ザイニチ”である。韓国人の両親の下、日本で生まれ、日本式の教育を受け、20歳過ぎで韓国の大学を卒業し、韓国でプロのファイターとしてデビューした。

オレの中には太極旗と日章旗が同時に存在する。頭の中と考え方には日章旗が関わっているし、自分の重要な部分には太極旗がある。それが入れ替わる時もある。もちろん、冗談半分、本気の半分の話である。

こんな自分に多くの人が「おまえもいじめられたのか?」と聞いてくる。前にも書いたが、自分にいじめられた経験はない。単に家から近いという理由で日本の学校に通っていたが、日本の友だちとはよく一緒に遊んでいた。考えてみると、いじめも本能であると思う。とくに弱い者にこそいじめの心理が存在しているもので、民族的な優越感を持つと相手が自分の下にあると考えるようだ。

愛に国境がないように、いじめにも国境はない。韓国でもいじめは深刻な問題となっている。日本の場合はニュースの報道でも、いじめの特性を見ることができる。外国人が犯罪を犯した時、その人が普段使っている日本名があっても、韓国名で報道をすることがある。

2006年、秋山成勲の起こした“クリーム塗布事件”。実際に、この事件は在日韓国人差別ではないかという話が出るほど、問題の多い事件だった。1次的には秋山本人が間違いを犯したものであるが、2次的には日本特有の民族的特性も影響している。

桜庭戦のあと、秋山成勲はメディアに対して「もともと多汗症で身体が滑りやすい」と説明した。だが、その後謝罪し、禁止されている保湿クリームを使っていたことを告白した。問題はここにある。故意であってもなくても、事件のあとに彼が言葉を言い換えたのは、結局のところ日本社会では嘘、弁解だと理解された。日本人は規則にかなり敏感だ。自分の過ちは恥であると考え、すぐに相手に謝りに行く。そして反則に対してはアレルギーといっていいほど、過敏に反応する。もちろん犯罪に対しても同じだ。

こうしたことから、秋山成勲は復帰したあとも悪役という仮面をかぶることになったのだ。

■日本総合格闘技と韓国総合格闘技の差
韓国と日本を行き来しながら、オレは日本人や韓国人と数多く闘ってきた。勝った試合もあったが、負けた試合もあった。同じ東洋人だが、日本人と韓国人には皮膚感覚で感じられるほどハッキリとした違いがある。

韓国人選手は強い身体能力を活かして力で強く圧迫する傾向がある。そして本能的な闘争心があるため、殴られてもかまわず前に出る。韓国人の選手が日本にくるとKOでの勝利が多くなるのも、そうしたことと関係があると思う。

一方、日本の場合は少し違う。基礎体力や基礎筋力は韓国人選手に比べて少し遅れをとるが、考えを重ねて相手を徹底的に研究して試合をする。

また秋山成勲の話になるが、彼と練習する選手の中に秋山の柔道後輩がいるが、その友人によると、秋山は泰陵(テルン:韓国の国家代表チームが収容される選手村)式の練習方法が合わなかったという。泰陵式トレーニングはあまりにも厳しい追い込み練習ばかりやるので、細部の技術をもっと磨きたいと思っていた秋山とはソリが合わなかったのだ。

エリートスポーツ選手でもこのような差があるように、総合格闘技でも日本と韓国には違いがある。どちらがいいとは言えないが、基本的な差があるということは明らかだ。両方を適当に混ぜればいいが、現実にはそう簡単にはいかない。

日本に吉鷹弘という有名な打撃のトレーナーがいる。シュートポクシングの元チャンピオンで、現役時代には世界的な選手と肩を並べる一流の選手だった。おもしろいのは、この人はもともとサラリーマンで、現在でもサラリーマンであるという点だ。選手時代には二種類の名前で二重生活をしていた。凄い精神力の持ち主だ。

現在は一週間に二度ほど、大阪のシューティングジムでプロ&アマ、一般人を対象にした打撃クラスを開いている。吉鷹先生の話を聞くために全国各地のプロやアマの選手がやってくる。実際に日本の格闘技の打撃技術で最も有名な人で、雑誌で連載もしているが、勝敗予想をすれば90パーセント以上は当ててしまう。

人体に関する理論も鋭いし、キックボクシングだけでなく各種の武術にも造詣が深く、彼の説明を聞けば簡単に理解できてしまう。彼は大企業で夜10時まで働き、そのあとにセミナーを開いている。山本元気、桜井“マッハ”速人たちが彼の話を聞くために大阪までくるのだから、あえて彼がいかに素晴らしいかを説明する必要もないだろう。

指導法も腕が長い者、腕が太い者、胸筋が発達した者など、個人の身体的特性によって違うことを教える。「君はストレートを打つな」、「君はガードをここまで上げろ」など、指導する内容もそれぞれ違っている。もちろん、人体力学と人間の身体の特性を考慮し、それぞれに合った方法を教えているのだ。

このような例を見ても、日本の格闘技は研究・分析する面において強さを持っていることがわかるだろう。

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『RYOのイカサマ師日記6』

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※※※※※※以下『MFIGHT』から引用※※※※※※

『RYOのイカサマ師日記6』“格闘技はオレの夢をかなえる唯一のアイテム”

一週間、話題も多く問題も多かったこのコラムもいよいよ最後である。ほとんどの話は韓国と日本に関するもの、オレの家族の話、秋山成勲、格闘技についてのものだった。

日本と韓国を行き来する中で、多くの人々がオレの仕事を手伝ってくれている。日本では少し有名になったプロレスラーの弟、崔領二もいつも助けてくれる。韓国では真武館韓国支部のイ・ヨンギュ本部長が実の兄貴のように世話してくれる。

弟の崔領二はイギリス留学に行って、なぜか反強制的にプロレスラーになったが、いまではファンからバイクのプレゼントをもらうほどになった。ちなみに2007年7月の『HERO’S』の試合が終わったあと、オレは東京から大阪までそのバイクに乗って家に帰った。8時間もかかった。

弟に関する話をもう少しすると、崔領二は本当にトンパチな男だ。人をビックリさせるのが好きなヤツで、この場で書けない話も山ほどある。オレも弟もそうだが、二人とも背が高くて骨格がいい。それでオレたち兄弟は小さい頃、誰かに殴られて帰ってくるようなことがなかった。弟は大きくなってから、むしろ×××を殴って帰ってくることもあった。

格闘技はオレにとって夢を叶える唯一のアイテムだ。人生で善悪を知る人間になるためには社会的な尊敬と羨望を引き受ける存在にならなければならない。格闘家は芸能人ではないが、スターになることはできる。オレ自身はスターになりたいという気持ちはないが、多くのことを経験し、世の中のすべてことを理解する人間になりたい。“70歳になって屋台で焼酎を傾ける、落ちぶれたジジイ”になるためには、多くの選手と闘って勝たなければならない。

「いつまで現役を続けるの?」と聞かれることがある。オレはあえて選手生活に対する限界を決めたくはない。ランディ・クートゥアーのように自分の身体が動く日までずっと闘っていたい。

何年か前からオレは“トータルファイター”になるために激しい練習を積んでいる。過去にはただ寝技だけを練習する人間だったが、いまでは総合格闘技の達人になるため、血の出るような努力を続けている。だがいまはまだ過渡期にすぎない。打撃と寝技のつなぎをよりうまくやるためには、もっと試合をしなければならないし、もっとトレーニングを積まなければならない。

ある人に「自分の道場をやってみないか?」と言われたこともあるが、オレは人間がそんなに好きではないので道場経営をするつもりはない。ただ、誰かを教えることについては自信がある。もし自分の道場を作ることがあれば、指導がうまいことで噂になる自信はある。ただ、いまはバイトを続けながら闘い続けることのほうが大事だと思う。

日本と韓国を往来しながら、これから韓国でしたいことは、お世話になっている真武館空手韓国支部の選手を日本の大会に送り出すことと、その道筋を作ってやることだ。もちろんこれは真武館に限ってのことだ。

このコラムでは、オレは秋山成勲についていろいろ好きなことを言ってきたが、結局秋山成勲は自分にとっていつかは闘うべき存在なのだ。格闘家として認めるべき部分はあるし、同じ在日韓国人として共感する部分もあれば、共感できない部分もある。学びたい部分もあれば、絶対に真似したくない部分もある。あらため言っておきたいのは秋山成勲と闘う前に、イム・ジェソクと試合をしてリベンジしたいということ。

いまは日本で試合をしているが、機会があればまた韓国のリングにも上がることもあるだろう。オレのホームグラウンドである奨忠体育館、あるいはほかの会場でファンのみんなと魂を共有したい。

ここまで自分の文章を読んでくれた人に感謝したい。楽しく読んでくれた方、または批判する人もいるだろう。それでもオレのことを忘れず、関心を持ってくれて感謝している。この文章を読んでいるあなたは、真の奇人に違いない。

「さあ、オレを制圧してみろ!」(『GO! スーパーコリアン』でのRYOの決めゼリフ)





 

昨日は、ZERO1の新宿FACE大会に行って来たのだが、曙の火祭り参戦発表、高西翔太の復帰宣言、火祭り残り一枠をかけたワンデイトーナメントの発表など、いろいろなサプライズを丁寧に仕込んであって非常に印象がよかった。メインの崔領二 vs 田中将斗の試合も崔領二の成長もあって熱くていい試合だった。会場に来られた観客は満足したんじゃないだろうか。

IMG_8821.jpg個人的には故橋本真也さんの長男・大地くんがZERO1のジャージを着て、リング周りで場外乱闘の際の観客への対応や雑用などをこなしていたのが印象に残った。たしかに以前から大地くんはプロレスラーになることを明言していたが、実際にZERO1の興行でスタッフとして運営に参加しているという事実は知らなかった。
 

IMG_8833.jpg大地くんは高校生で柔道をしているとは聞いていたが、まだまだレスラーになるには身体の線が細すぎるので、すぐにデビューどうこうはないのだろうけど、橋本二世がデビューするという夢が少しずつ現実に近づいているのかと思うと、不思議な感じがする。メインの試合で崔領二と田中将斗が激しい攻防を繰り広げているときには、グッと拳を握り締めて試合に見入っていた。破壊王の魂は少なからず、大地くんの心に宿っているのかなと、しばし夢想した。
 

後楽園ホールで開催されたDEEPを観に行った。報じられているように、非常に長い興行で観ている人が根負けしそうな大会だった。

個人的に一番気になっていたのは、韓国時代からずっと観ているRYO選手だった。金的が3度も入ったのはかわいそうという他ないが、試合では最近打撃の習得に集中しているベルナール・アッカ選手に対してほとんどフットワークを使わず、パンチの有効打で上回って見せたのはさすが。昔からパンチの当て勘はいいと言われていたが、的確にヒットさせるセンスはなかなかのもの。判定決着だったものの、3Rの最後に相手のバックを取ると、すかさず弟の崔領二選手から「ジャーマン行け!」の声に迷わず反応し、投げっ放しのジャーマンを決めての判定勝ち。弟からプロレスラー魂を注入されているだけあって、豪快な試合を見せていた。

昨年はミドル級トーナメントの1回戦で松井大二郎選手、リザーブファイトで桜井隆多選手にいい内容で闘いながらも判定負けしていたが、今年は厳しい内容でも競り勝てる粘り強さが出てきた。今年はミドル級の主力選手と対戦する機会も増えてくるのではないだろうか。さしあたっては桜井隆多選手と押し気味の試合をして引き分けた金原弘光選手か中西裕一選手との試合が観たいところ。
IMG_8767.jpg
試合後は兄弟揃っての写真を撮らせてもらいました。仲のいい兄弟で崔領二選手が「ジャーマンは作戦通り。バックとったら行けって言ってました」と言ったものの、RYO選手本人は「いやあ、練習してなかったんで、自分も頭を打って痛かったです。今日は勝ちに行ってたんですけど、最後に大技を見せられてよかったです」と笑顔で語っていた。RYO選手は翌日の7月1日、弟の崔領二選手の出るZERO1新宿FACE大会を観にいくことになっているのだとか。

メインは福田力選手の判定2-1勝ち。中西選手は相手のタックルを切り続け、ミドルキックと懐に入らせない回転の速いパンチでポイントを稼ぎ続けて判定勝ち、悪くてもドローか……と思っていたらスプリット判定で福田選手の勝利。前に前に出る福田選手の姿勢が評価されたのだろうか。

大会のベストバウトは宮田和幸 vs 山崎剛戦。技術の山崎剛選手を身体能力と運動量で宮田選手が圧倒していたのが印象的だった。またセミ前の金原選手の試合も胸が熱くなった。テイクダウンされて、不利なポジションが続いても我慢強く凌ぎ、2R以降、相手のスタミナが切れたところを怒涛の攻めで追い上げたのはさすがベテラン。一時期気力が落ちて結果も付いてこなかったが、最近は精神的に活力もみなぎっていて、会場をおおいに盛り上げる試合を続けているので、まだまだ現役で闘ってほしい。

■最後に3年前に『スピリットMC 8』で実現したBJペン道場所属のマイク・アイナとRYO選手の試合を紹介。

■10.17『K-1 MMA Fight GALA』オランダ・アムステルダム大会
オランダでのゴールデングローリー主催のK-1&MMA大会が決定

ovt3.jpg【K-1ルール】
セーム・シュルト vs アレクセイ・イグナショフ
アリスター・オーフレイム vs TBA
グーカン・サキ vs ヘスディ・ジョージス
ステファン・レコ vs アンダーソン・“Braddock”・シウバ
エロール・ジマーマン vs ビヨン・ブレギー
ニキー・ホルツケン vs ファルディル・シャバリ

【MMAルール】
ファティス・コカミス vs ハンス・ストリンガー
クリスタ・フレミング vs ティティアナ・ヴァン・ポラネン・ペテル
シアー・バハドゥルザダ vs ロバート・ジョッツ
ヴィンセント・ラトール vs ダニエル・シャリフィ
オクタイ・カラタス vs TBA
ヴァレンタイン・オーフレイム vs TBA
ディオン・スターリング vs TBA

毎年9月のK-1WGPのFINAL16のあとは12月に決勝戦開催しているので、10月にオランダでのビッグイベント開催も可能だ。ちなみに9月のWGPは韓国ソウルで開催が有力だと韓国の格闘技関係者から聞いたが、正式発表はいつになるのだろう。DREAMも9月後半の大会が噂されているが、一応その大会ともバッティングしていないので、両イベントも了承しているのだろう。

大会自体はGG所属選手が主体の大会。アリスターは総合で闘ってほしいが、現在のところK-1ルールにエントリーされている。アンダーソン・“Braddock”・シウバはUFCミドル級王者とは別人でチーム・パンクラチオン所属のキックボクサーらしい。

■7.4『M-1Challenge』韓国ソウル市清忠体育館大会

ko.jpg■ブルガリア vs フィンランド
ヤンコ・ヤネフ vs ニコ・プハカ
イワン・イワノフ vs ヤンネ・トゥリリンタ
ローゼン・ドミティロフ vs ミッコ・スヴァント
エミール・サモイロフ vs マルクス・ヴァンティネン
ニコラ・ディプチノフ vs マルクス・ヴァルトネン

■USA vs ロシアインペリアル
デイブ・ジェンセン vs アミルカン・マジコフ
ファビオ・ナシメント vs マラット・イラエフ
ギヴァ・サンタナ vs ラジミール・ガブドゥリン
トニー・ロペス vs ヴィクトル・ネムコフ
シェイン・デル・ロザリオ vs マクシム・グリシン

■韓国 vs ブラジル
ナム・ウィチョル vs ハクラン・ディアス
キム・ドヒョン vs エドアルド・パンプロナ
キム・ジェヨン vs ダニエル・アカーシオ
イ・ドルヒ vs アレハンドロ・マチャド
ヤン・ヘジュン vs ヨアキム・フェレイラ

あいかわらず豪華なんだか、何だかわからないM-1チャレンジ。
今度は韓国大会です。7月4日、ソウル清忠体育館大会。

誰に向けてやっているのかわからないブルガリア vs フィンランドはいいとして(個人的にトゥリリンタは楽しみにしているが)、注目はUSAの“米国産腕十字職人”サンタナと韓国チーム・タックルのヤン・ヘジュン。ヘジュンの相手はUFCでヴェウドゥムを破ったジュニオール・ドン・サントスに唯一土をつけている選手なので、大会のメインにふさわしいカードだろう。このレベルの相手にヤン・ヘジュンはどこまで闘えるのか興味深い。ブラジル勢はアカーシオ、そしてパンクラスでも来日していたハクラン、パンプロナなど、いい選手を揃えてきているので、ホームの韓国勢にとっては厳しい闘いになるだろう。
 
■ギヴァ・サンタナのハイライト映像

6月19日に開催された『Strikeforce Challengers』のShowtime放送分を観た。
このシリーズはCBS傘下のケーブルテレビShowtimeで『ShoXC』として放送されていた後継番組で、テレビ欄では『ShoMMA』という名称になっている。『Strikeforce Challengers』シリーズは5月15日の大会に続き、2回目の開催となる。全11試合中、5試合がテレビで放送された。テレビ中継の実況はMMAに関してオタク的知識を持つマウロ・ラナーロ。ゲストコメンテーターはスティーブン・クアドロス(PRIDEの北米放送などにも出ていたアメリカ人記者)とパット・ミレティッチ。

■ミドル級5分3R
○ ルーク・ロックホルド[1R チョーク]コーリー・デベラ ×

プロフィールによると、デベラはカウボーイ空手の使い手なのだという。なんだそりゃ。ロックホルドはAKA所属でグラップリングが得意の選手。なぜか観客はロックホルドにブーイング、カウボーイ空手マスターは大人気。だが、試合が始まるとデベラは右フック一発ですぐにダウン。ロックホルドにパウンドからチョークでキュッと絞められてあっさり負けてしまった。カウボーイ空手マスター、何もしないまま敗北。だが、ロックホルドには、勝ってもブーイングが飛び、本人もなぜか謝る始末。試合で負けて会場人気では勝つ(?)カウボーイ空手、恐るべし(笑)。第一試合として、ある意味つかみはOK。

■女子135ポンド契約5分3R
○ サラ・カウフマン[3R終了 判定3-0]シェイナ・ベイズラー ×

試合前の紹介Vで「カードマジックが得意なの。アタシはデスカード、スペードのクイーンよ」と言いつつ、トランプを投げだすシェイナ。06年にはMARSで来日し、ロクサン・モダフェリに勝利している。セコンドはジョシュ・バーネット。シェイナは入場でフライングVを背負って登場。UFCとはまったく違うアプローチが新鮮に感じる。対するサラは9戦全勝8KOというストライカー。こちらは静かに入場。

ジョシュとトレーニングしているシェイナはキャッチレスリングっぽい、いやらしい技術を披露。その技とは、ノースサウスポジシションで自分の脇と相手の顔の間にヒザを入れて絞め上げる変則ノースサウスチョーク。相手はヒザで踏まれたうえに絞められるのだから、痛くて苦しいだろう。結局、この技は相手にひっくり返されてしまったが、シェイナが下になってもミレティッチは「まだ技はほどけてない。極まっているよ」と言っていたので、下からも極められる技のようだ。
arm1.jpgarm2.jpgarm3.jpg

残念ながら2R以降はサラの打撃を浴びてシェイナは判定負けしてしまったが、ビクトル投げからのヒザ十字、下からは腕十字、足関節をトライするなど、とにかく極めに行く姿勢が好印象。過去にはツイスターでたま☆ちゃんからタップを奪っているし、また日本で観たい選手だ。

試合後、ジョシュがテレビのインタビューを受け、シェイナの試合について触れたあと、ヒョードル戦について「チャンスがあったらパイルドライバー出すよ」などとコメント。できるの? 

■160ポンド契約5分3R
○ ジョルジ・グージェウ[3R終了 判定3-0]コナー・ヒューン ×

UFCでは勝ったり負けたりだったが、激しい打撃戦で観客を楽しませていたグージェウがストライクフォースに登場。試合は期待通り1Rから激しい打撃戦。グージェウがヴァンダレイばりに左右のフックを連発で放てば、ヒューンも鋭いカウンターでグージェウのまぶたをカットさせる。バチバチの打撃戦に会場も大盛り上がり。柔術黒帯のグージェウはグラウンドで下になっても冷静に足をすくってスイープし、ラバーガードを取る相手からスルリとパスしてサイドを奪うなど、寝技での実力も披露。僅差の試合だったが、グージェウが判定で勝利。パンチをもらいすぎるグージェウの試合はダメージがたまらないか、観ていて不安になる。

※※※
インターバルに、ジーナ・カラーノ vs クリス・サイボーグの煽り映像が入る。シンプルだがスタイリッシュな作りの映像に期待も自然に高まる。
※※※

■ミドル級5分3R
○ ティム・ケネディ[2R パウンド]ニック・トンプソン ×
ミレティッチが中継の冒頭で一押ししていた試合。ケネディはジェイソン・“メイヘム”・ミラーと1勝1敗という実績を持つ隠れた実力者。この試合が1年半ぶりの復帰戦。対するトンプソンはいつの間にかアゴ髭が伸びまくって以前より『戦極』度が増している。今回はミドル級に階級を上げての参戦。セコンドはジョシュ・バーネット。

打撃の展開からケネディがタックルでバックに回ると、トンプソンはすぐに腕を取って、ストレートアームバーで切り返す。極まりそうだったが、これを脱出すると、あとはケネディのポジションキープ能力の高さをいやというほど披露。1、2Rを通じてサイド→マウント→バック→サイドと体勢を入れ替え、蹂躙有利なポジションに移行しつつトンプソンを蹂躙。ポジションを奪われまくって根負けしたか、2Rにケネディがサイドバックからを数発パウンドを放つと、トンプソンはたまらずタップ。試合後、トンプソンは怒りの形相でレフェリーに何か不満を漏らし、ジョシュがなだめていた。どうやらパッティングがあったようだ。ただ、内容はケネディの圧勝だった。

■ミドル級5分3R
○ ジョーイ・ヴィラセニョール[3R終了 判定2-1]エヴァンゲリスタ・サイボーグ ×

嫁さんのクリスがジーナと闘うことが決まったサイボーグがメインに登場。サイボーグは昨年9月の『戦極~第五陣~』で脱臼して以来の試合。何気にセミとメインに『戦極』ファイターが続けて登場。対するヴィラセニョールも昨年のエリートXCでフィル・バローニに勝利して以来、約1年ぶりの試合。

試合は、サイボーグがローキックを織り交ぜ、相手を迎撃するスタイルなのに対し、ヴィラセニョールは隙を見て飛び込んでの大振りフックやストレートを狙っていく展開。1R半ば、ヴィラセニョールがクリンチからテイクダウンに成功。ここで膠着するとレフェリーは「アクション!」の掛け声が飛ぶあたりは、ちょっとジャパニーズスタイル。ヴィラセニョールはパスするが、サイボーグに立たれてしまう。

2R、両者はスタンドではさらに激しい打撃戦を展開。サイボーグのローキックはかなり入っている。2R残り1分でサイボーグはラッシュを仕掛け、両者は激しくパンチを交錯させる。3R、ヴィラセニョールがクリンチに行くが、サイボーグは逆に相手のトランクスをつかんでテイクダウン。パウンドを落とすサイボーグだが、ヴィラセニョールもすぐに立ち上がる。サイボーグはスタミナ切れかパンチが効いているのか、若干フラフラしている。さらに目尻もカット。ヴィラセニョールはボディブローを混ぜながら徐々にプレッシャーをかけてサイボーグを攻める。結局、試合は判定決着となり、2-1でヴィラセニョールが勝利。試合後、ヴィラセニョールは、「いずれカン・リーと闘いたい」とコメントした。

※※※※

5試合中、3試合が判定だったこともあり、やや重苦しい内容だったが、レベルが低いわけではなく、また観たいと思った。ちなみにテレビで放送されなかったが、デニス・ホールマンやドゥエイン・ラドウィグも試合をしている。ホールマンはチョークで秒殺勝利、ラドウィグは1Rチョークで敗退している。

印象に残ったのはシェイナ。女子の試合を中継に必ず入れるのがストライクフォース/エリートXCらしくていい。サイボーグとヴィラセニョールは両者ともブランクからの復帰戦だったので、動きや試合勘を確かめながら闘っているようにも見えた。次に期待したい。トンプソンはやはりあの巨体を生かせるウェルター級で試合をしたほうがいいのではないか。映像はプロスポーツ番組を作り慣れているShowtimeが手かげているので、安定していたが、勝利者インタビューを担当したスティーブン・クアドロスはちょっと陰気すぎる。笑顔で質問してあげればいいのにと思った。

■シェイナ・ベイズラー、ハイライト動画

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