東海近辺のライフログ。
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【あらすじ】
医師のアントンは、家族のいるデンマークとアフリカを行き来しながら、アフリカ難民キャンプで人々の治療をしている。妻マリアンとは別居中で、息子たちはマリアンと暮らしている。息子のエリアスは学校で執拗ないじめにあっていたが、父親を心の支えにしていた。そんなある日、母親を亡くしたばかりのクリスチャンが転校してきた。いじめっ子に絡まれているエリアスをクリスチャンが助けようとしたことから意気投合するが、クリスチャンがいじめっ子を殴り倒して仕返しをしたことが問題になり……。アカデミー賞とゴールデングローブ賞の最優秀外国語映画賞をW受賞。
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ギンレイ@飯田橋で観たので感想を。
予告編を見ただけでは、ストーリーがどう展開するか分からないほど壮大なテーマでロケ地も多数の超大作なのかと思ったが、観終わってみると主要人物が奮闘する二つの舞台での物語を並行させつつ、観る者にメッセージを発する真摯な社会派ヒューマンドラマだった。
母を失ったクリスチャンの狂気、映画全体に漂う“復讐”と“赦し”のせめぎあい、加えて北欧的な荒涼感が作品に重々しさを加えている。多少テンポの悪い場面もあるが、子役ながら堂々と主役を張るクリスチャンの好演もあり、つい作品に引き込まれてしまう。
北欧での原題は『復讐』、英題は『In A Better World』、邦題は『未来を生きる君たちへ』。物語の大部分を占めるテーマは確かに原題の『復讐』なのだが、これだとホラー映画と間違えられそうだ。実際の映画には希望の光も見えるし、そこが大事なので誤解を招くタイトルだと思う。邦題だと大学新入生への推薦書のタイトルのようで薄っぺらいし、映画のメッセージ性は若者に限ったものではないので不適当。最も映画の本質をついているのは英題ではないだろうか。もっとも、マーケティング的な視野で考えれば、正解はまた違ってくるのだろうけど。
主要出演者からは、ほとんど好印象を得られるのだけど、唯一エリアスの母からは理性的な“赦し”を感じられなかった。人間も動物なので感情が通りすぎれば相手への怒りも収まることはあるし、そういう関係解決の方法があるのも事実なので、広義においてそれも“赦し”の一つなのだろうが、役者の印象としてはいちばん割りを食った感は否めない。
鬱屈した人間のダークサイドへのにじりより方に、北欧的な個性を感じさせる個性的な作品だと思う。
【あらすじ】
イタリアのミラノ。組合が組織され、元精神病患者の受け入れ先である施設に、組合員ネッロが左遷されてくる。彼には病に対する知識はないが、解放された者たちの人格を認め、彼らの特性である根気や細部へのこだわりを活かした寄せ木細工の事業を立ち上げる。イタリア映画祭で高評を博し劇場公開となった1作。'78年イタリアで施行された通称“バザリア法“により、精神病院の全廃が進められていた時代の実話をベースに、解放された元患者たちが、医師の指示を受け、投薬量を減らして人間性の回復をめざす過程を描いていく。
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これは爽やかに泣ける映画だ。
精神障害者の社会参加という重いテーマを扱った物語だが、イタリアで製作されていることもあって、愛とユーモアと肯定的なパワーに満ちた作りになっている。鑑賞後に非常に温かい気持ちと勇気がわいてくる爽快感が残る。
主人公のネッロがこの精神障害をもった集団(労働者組合)のまとめ役なのだけど、決して彼が牽引役ではない。彼はとにかく参加する組合員と“対等”であろうとし、徹底して会議をもって全員の意見の調整と賛同を得て組合をまとめて行く。
映画の最初では奇人変人集団にしか見えなかった組合員たちが、物語が進むにつれて個性的で愛おしい存在に思えてくるから不思議だ。ラストシーンも、ネッロの挫折をきっかけに、組合員たちが以前よりも自立し結束していく様に胸が熱くなる。
現実はここで描かれているように物事がすんなり進まないにしても、映画を観れば漠然と危険視しがちな精神障害に対する偏見は和らぐのではないだろうか。
観終わった数時間後でも心がポカポカする。出逢えてよかった映画だ。
土曜日はみなとみらいホールで実兄が出演するシュトラウスの喜劇曲「こうもり」を観劇。兄はアルフレード役で、主に第一幕と第三幕に登場。「こうもり」はオペレッタとしては世界で最も上演される演目かもしれない作品だそうで。どうりで初めての生観劇で知った曲が多いわけだ。
「こうもり」は歌だけでなく、おしゃべり部分のセリフやアドリブの多い作品だったので、演技者の立ち振る舞いなども興味深かった。ユーモアを多めに取り入れた演出は楽しかったが、個人的にはやや冗長に感じた。休憩も入れると3時間を超える内容なので、途中少し睡魔にやられてしまった…。
それでも知った曲も多く、アデーレ役の鷲尾麻衣さんの歌唱が素晴らしかったこともあって、最後まで飽きずに見ることができた。原語+字幕もいいのだけど、日本語版もいいね。
観劇後はみなとみらい駅周辺で親戚と夕食をとって帰宅。みなとみらい駅にはあまり来ることはないけど、いろんなアトラクションや大きなショッピングモールがあって楽しい街だね。また今度はゆっくり遊びに来たいと思った。

「こうもり」は歌だけでなく、おしゃべり部分のセリフやアドリブの多い作品だったので、演技者の立ち振る舞いなども興味深かった。ユーモアを多めに取り入れた演出は楽しかったが、個人的にはやや冗長に感じた。休憩も入れると3時間を超える内容なので、途中少し睡魔にやられてしまった…。
それでも知った曲も多く、アデーレ役の鷲尾麻衣さんの歌唱が素晴らしかったこともあって、最後まで飽きずに見ることができた。原語+字幕もいいのだけど、日本語版もいいね。
観劇後はみなとみらい駅周辺で親戚と夕食をとって帰宅。みなとみらい駅にはあまり来ることはないけど、いろんなアトラクションや大きなショッピングモールがあって楽しい街だね。また今度はゆっくり遊びに来たいと思った。
金曜日の夜は、格闘技の大会を観戦してきた。
大会には自分の知人が出場していた。試合前、彼にはかなり不利な条件が揃っていた。
大会一週間前の緊急オファー、通常ウエイトよりも一階級上の試合、自分より経験豊富な対戦相手との試合など…。また最近は試合で納得できる結果が出せていなかったため、本人は自信を失っていたかもしれない。
不安なことは多くあったが、試合が始まれば、右のフックをことごとくヒットさせて、相手からダウン気味のクリーンヒットを何度も奪い、フルマークの判定勝ちを収めた。総合の試合に活かすため、打撃の試合を続けていた成果も出せたし、悪条件の中でいい結果を出すことができた。本人もきっと自信を取り戻せたに違いない。心からおめでとうと言いたい。
プロスポーツの選手はピーク体力を維持するのが難しい。全盛期と呼べる時期もわずか数年ぐらいのものだろう。しかも、日本の格闘技界ではフルタイムで試合に専念できるプロの選手は多くない。ほとんどの選手が生活のために、他で仕事をしながら練習を続けているし、成り上がるには非常に厳しい環境にある。しかもいまの格闘技書いては昔と違って金銭的な成功も夢も、大きく望めない世界になってしまっている。
そんな中にあってモチベーションを維持し、何かを成し遂げようと闘い続ける選手の姿を観ると、心動かされてしまう。いい結果が出る時もあれば、本当にぐうの音も出ないほどに叩きのめされることもある。この大会でも、かつてトップファイターだった選手が韓国からやってきた新鋭にいいところなく瞬殺されるという残酷なシーンもあった。
見た目には「勝ったら成功、負けたら失敗」と思われるかもしれないが、人生はそんなに簡単なものではない。格闘技にしろ、他の仕事にしろ、本気で何かに向き合った時に経験する試練や失敗、何かを成し遂げる取り組む努力の過程こそ、得難い大きな賜物なのだと思う。
「人生において最も耐え難いことは、悪天候が続くことではなく、雲一つない晴天が続くことだ」とも言う。人間は苦難のない人生を求めがちだが、本当に苦難のない人生は退屈なものでしかないし、また苦難を知らずして本当の幸福に至ることもできない。
苦しいと思う中にこそ、成功の種はあるんだろうね。願わくは苦しみの中にある時にその自覚を持って進みたいものだ。
大会には自分の知人が出場していた。試合前、彼にはかなり不利な条件が揃っていた。
大会一週間前の緊急オファー、通常ウエイトよりも一階級上の試合、自分より経験豊富な対戦相手との試合など…。また最近は試合で納得できる結果が出せていなかったため、本人は自信を失っていたかもしれない。
不安なことは多くあったが、試合が始まれば、右のフックをことごとくヒットさせて、相手からダウン気味のクリーンヒットを何度も奪い、フルマークの判定勝ちを収めた。総合の試合に活かすため、打撃の試合を続けていた成果も出せたし、悪条件の中でいい結果を出すことができた。本人もきっと自信を取り戻せたに違いない。心からおめでとうと言いたい。
プロスポーツの選手はピーク体力を維持するのが難しい。全盛期と呼べる時期もわずか数年ぐらいのものだろう。しかも、日本の格闘技界ではフルタイムで試合に専念できるプロの選手は多くない。ほとんどの選手が生活のために、他で仕事をしながら練習を続けているし、成り上がるには非常に厳しい環境にある。しかもいまの格闘技書いては昔と違って金銭的な成功も夢も、大きく望めない世界になってしまっている。
そんな中にあってモチベーションを維持し、何かを成し遂げようと闘い続ける選手の姿を観ると、心動かされてしまう。いい結果が出る時もあれば、本当にぐうの音も出ないほどに叩きのめされることもある。この大会でも、かつてトップファイターだった選手が韓国からやってきた新鋭にいいところなく瞬殺されるという残酷なシーンもあった。
見た目には「勝ったら成功、負けたら失敗」と思われるかもしれないが、人生はそんなに簡単なものではない。格闘技にしろ、他の仕事にしろ、本気で何かに向き合った時に経験する試練や失敗、何かを成し遂げる取り組む努力の過程こそ、得難い大きな賜物なのだと思う。
「人生において最も耐え難いことは、悪天候が続くことではなく、雲一つない晴天が続くことだ」とも言う。人間は苦難のない人生を求めがちだが、本当に苦難のない人生は退屈なものでしかないし、また苦難を知らずして本当の幸福に至ることもできない。
苦しいと思う中にこそ、成功の種はあるんだろうね。願わくは苦しみの中にある時にその自覚を持って進みたいものだ。
今年も早いもので12月。もうすぐ1年が終わる。
昼食を終えてお店を出たら、門松を作っているところが目に入った。そこは飯田橋の中でも古い民家なのだが、正月を前にして近くの商工会の人たちのために準備をしているのだろう。たくさんの門松が置かれていた。
自分の家はキリスト教の家系だったので、幼いころから日本の伝統的な行事とは無関係な中で成長してきたのだけど、それでも海外生活を経験して思うことは、日本の伝統行事はいいなと思う。その時にある季節を愛し、ただ歳月が過ぎゆくままにせず、しっかり節目を祝い、新しい季節を迎える日本人の精神は、本当に素晴らしいと思う。
振り返ると、自分にとっての今年1年はバリバリ働いて会社も自分の生活も上向きにしてやろうと思っていた。けれども、3月に起きた東北・関東大震災で会社は少なからぬ打撃を受けてしまった。その影響は現在までも尾を引いていて、年頭に願ったような充実感のある労働環境は整えられずに1年が終わろうとしている。
今年の後半は立ち止まって足踏みする期間が長かったし、現在も先の見えない不透明な中にいて毎日を過ごしている。年末になって、ようやく将来に向けて色んなことが転がりだしそうな気配はあるけれど、はたしてそれは自分の望む方向に向かうのかどうか・・・・。過ぎゆく歳月をしっかり見送り、また訪れるであろう新たな1年を、また全力で走りだす心と体の準備をしながら、新しい1年をしっかり迎えたい。

昼食を終えてお店を出たら、門松を作っているところが目に入った。そこは飯田橋の中でも古い民家なのだが、正月を前にして近くの商工会の人たちのために準備をしているのだろう。たくさんの門松が置かれていた。
自分の家はキリスト教の家系だったので、幼いころから日本の伝統的な行事とは無関係な中で成長してきたのだけど、それでも海外生活を経験して思うことは、日本の伝統行事はいいなと思う。その時にある季節を愛し、ただ歳月が過ぎゆくままにせず、しっかり節目を祝い、新しい季節を迎える日本人の精神は、本当に素晴らしいと思う。
振り返ると、自分にとっての今年1年はバリバリ働いて会社も自分の生活も上向きにしてやろうと思っていた。けれども、3月に起きた東北・関東大震災で会社は少なからぬ打撃を受けてしまった。その影響は現在までも尾を引いていて、年頭に願ったような充実感のある労働環境は整えられずに1年が終わろうとしている。
今年の後半は立ち止まって足踏みする期間が長かったし、現在も先の見えない不透明な中にいて毎日を過ごしている。年末になって、ようやく将来に向けて色んなことが転がりだしそうな気配はあるけれど、はたしてそれは自分の望む方向に向かうのかどうか・・・・。過ぎゆく歳月をしっかり見送り、また訪れるであろう新たな1年を、また全力で走りだす心と体の準備をしながら、新しい1年をしっかり迎えたい。
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